企業の面接官において重要なヒヤリング項目




売り手市場における面接官の役割




企業にとって自社にとって必要とされる人材を採用できるかどうか、ということは、企業の今後の業績を左右するともいえます。しかし、いわゆる団塊の世代やベビーブームと呼ばれた世代が定年を迎えつつあること、少子化の影響により、15歳から64歳までの生産年齢人口と呼ばれる働ける世代がどんどん少なくなってきていることなどが、社会や経済に大きな影響を及ぼしています。


そのため、多くの企業が人手不足という問題を抱えることになり、採用の意欲が高くなっています。また、有効求人倍率がバブル期を越えたことや、新卒の学生の就職率が高いことなどから、最高の売り手市場と呼ばれる、求職者にとって有利ともいえる状況が続いています。そのため企業の間では、より良い人材を確保しようと採用の競争が激しくなっているともいわれています。


また近年は、中途採用でも新卒採用であっても、給与だけではなく残業時間はどのくらいか、どのような休暇がありどのくらいの割合で取得できているのか、産休や育休制度はどうなっているのかといった、福利厚生の充実度や働き方といったものも重視されており、それらに重点を置いて就職活動を行っている求職者が多い傾向にあることも特徴的です。


こういった状況を踏まえて、企業としてはOB、OG訪問を頻繁に行ったり、いろいろな会場や場所で就職ガイダンスや就職説明会などを実施して、自社の社員の働き方であったり、やりがい、強みを積極的にアピールし、より多くの人材を集めることが必要となってきています。


面接は、人材を確保するためのもっとも大切なプロセスです。企業にとって必要な人材かどうかを見極めるために面接は欠かすことができません。この面接で行うヒヤリング項目は重要なので、具体的な内容などをご紹介いたします。



面接官にとって必要なポイント




企業の採用面接においては、面接官は求職者が自社での職務を行う上で、求められているスキルを有しているか見極める必要があります。また、それだけではなく仕事をする上で重要となる、コミュニケーションスキル、ストレスに対してどのような対処を行えるかといった、ヒューマンスキルも併せて判断するのも大切な役割です。大まかな面接の流れは、どの企業でもどの段階の面接でもほぼ同じだといえます。


採用面接の流れをまとめると、最初に面接用の個室を準備します。あらかじめ別の場所に待機していた求職者を呼び、入室してもらいます。面接官は机に座り、求職者は向かい合う形で椅子に座って面接を受けます。挨拶、面接官の紹介を行った後、面接がスタートします。面接官は、ヒヤリング項目に基づいた質問を求職者に行い、あらかじめ求職者が提出した履歴書、職務経歴書をもとに質問を行います。


また、企業側が提示していた採用に関する条件の説明を行い、求職者が把握している条件と相違がないか確認を行います。その後求職者の質疑の時間や、自己アピールの時間を設けます。最後に、面接の部屋から退室してもらい終了します。


面接官は面接の間だけでなく、入退室、椅子に座る際などの立ち居振る舞い、挨拶の仕方などもチェックする必要があります。さらに、求職者の情報を把握するというだけではなく、求職者が働くにあたって知りたいと考えている情報を把握し、できるだけ速やかに、そして間違いなく伝達をすることが必要となります。想定以外の質問をされた場合でもフレキシブルな対応が求められます。



面接官のヒヤリング項目の作成方法




企業の規模などによっては、面接においての質問事項を、面接官の裁量のみで決めてその場に応じて質問をするケースも見受けられますが、どの社員が面接を行っても、同じようなクオリティで採用の可否の判断を行うために、あらかじめヒヤリング項目を定めておくことは大切なことです。


また、2人以上の面接官が対応した場合には、同じ求職者を同じように面接しても、意見が相違することも考えられます。そのため、採用の基準であったり、必須条件などを詳細に記載したシートを準備しておき、採用に関して企業内でブレが生じないように工夫することが必要です。


面接で最も難しいとされるヒヤリング項目は、ヒューマンスキルと呼ばれる人間性に関することです。どの企業、どの仕事においても、人と人とのコミュニケーションがなくては業務を遂行することができません。また、職務に関する資格であったり、学歴などは、履歴書や経歴書だけで把握をしたりもできますが、コミュニケーションスキルは、実際に面接を行わなければ判断ができません。そのために、職業的な質問ではない質問を組み合わせることで、自社の職場の雰囲気と合っているか、社員同士のコミュニケーションが取れそうかといった面を判断していきます。


たとえば、自己アピールだけではなく、敢えて失敗をした時にどのように乗り越えたかといった質問をヒヤリング項目に用意することで、ストレス耐性を判断することができます。また家族や友人から見てどう思われているかといった質問をすることで、緊張している目の前の求職者から具体的な考えを聞き出し、事故における客観性などを判断することが可能となります。