
株式会社長田工業所
小林 輝之様
福井県にて、鉄製品をはじめとした建築金物加工全般を扱う。
1991年創業、現在の従業員数は19名。
- 業種 製造・卸売業・⼩売業
- 所在地 その他地方
- 従業員数 1~30名
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導入サービス
組織への想い
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01
未来の後継者が「継ぎたい」と思える企業か自問
父から会社を継承した10 年前は、職人気質で個人主義の組織風土。企業理念も策定されておらず、創業一家の利益向上を目的とする色が強かった。当時の幹部と話し合い、次世代の後継者に「継ぎたい」と思われる企業をつくろうと決意。
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02
「利他主義」の経営にシフト
変革の第一歩として、「全従業員の物心両面の幸せの追求」「地域社会への貢献」を経営理念に策定。利他的でチームワークに溢れる風土作りで、人が辞めない組織に変化。
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03
長期的な成長にむけ、「受け身営業」からの脱却を目指す
コロナ禍で痛感した下請けの厳しさ。永続的な発展には、お客様の要望を的確に捉え、形にしていく現場のプロフェッショナルに加え、より創造的に攻めの姿勢で価値を生み出すことが不可欠と考えるように。
共感する仲間探し
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01
チームワーク主義・理念共感で長期的な組織づくり
自分の能力や価値観だけで仕事をするのではなく、周囲を巻きこみ、組織の担い手となる人材を求めるように。
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02
新しい価値を生み出す人材
既存社員(職人・専門学校卒・中途採用・海外実習生)ではいない人材こそ、新しい思考・能力を持っているのではないかと期待していた。
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03
大卒の新卒採用を決意
「組織に新たな価値をもたらし、長期成長を生み出すのはまだ見ぬ新卒人材である」と結論づけ、大卒採用を検討するように。即戦力の中途より即効性がないことは理解しつつも、未来への種まきになると考えた。
採用設計・選考
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01
新卒採用への初挑戦
5年後の経営状況から逆算した採用計画念願の大卒の採用は、採用成功原理を学ぶところからスタート。
将来必要な人材を見極め、求める人物を採用するための年間採用フロー・採用アクションに落とし込んだ。 -
02
合同説明会では他企業から注目を浴びるほどの盛況ぶり
どの企業も集客に苦戦する中、来場者の4 分の1がブースを訪れ、人だかりが。
うち8 割が次選考を希望し、すべり出しから好調。 -
03
選考で溶接体験
レア体験が参加フックに自社ならではの「溶接」をフックに次選考に誘導。
現場の職人と学生が触れ合うことで、互いにイメージギャップを解消。
人柄や社風が伝わり、魅了づけにつながった。 -
04
自己理解を深めるプログラムで企業・学生双方の幸せを目指す
選考の最終段階では、自己プレゼンを実施。
志と未来を共にする覚悟ができているか、学生に対しても自分たちに対しても問いかける。
結果
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01
初の新卒採用で、2年連続3名入社!
社員19名に対し、3名の大卒新入社員が入社。現場社員も、選考段階から関わっていた学生を温かく迎え入れた。
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02
育成体制も徐々に整備!
30~40代の上司がマンツーマンで成長を後押し。
仕事に向き合うマインドから業務フォローまで、向き合い続けている。 -
03
「どうやって採用したの?」
福井の人材採用のモデルに周囲の企業から採用のコツを聞かれるように。
「地方のニッチ業界は採用できない」というイメージを覆し、福井の新卒採用の機運が高まっている。
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新卒採用に対して 現場から否定の声はなかった
初の大卒採用は、目的のすり合わせからスタート。「理念でつながり、新たな価値を生み出す仲間と、推進力を兼ね備えた一枚岩の組織を作る」ことを目指しました。みな同じ想いで採用に臨んだからこそ、現場の負担が増えるにも関わらず、積極的に学生と関わってくれました。おかげで、私たちの人柄・社風が伝わったと思います。実は私たちは、一枚岩の組織を目指してオリジナルの「フィロソフィー手帳」を作成し、日々、理想と現状を振り返ってきました。既存の仲間と志をともにし続けるために行ってきたことが、新たな仲間を迎える形で実った。そう言えるかもしれません。
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採用における「思い切り」がある組織への成長
Legaseed さんに教えてもらったのは、採用では「思い切り」が重要だということ。合同説明会初出展時、学生に対してどうアピールすべきかわからず、気恥ずかしさもあり、いまいち押しきれていませんでした。
しかし、担当の犀川さんは「とにかく人を集めるぞ」と誰よりも意気込み、見るからに他社ブースと違う雰囲気で。結果的には他社が「何をやっているんだ」と寄ってくるほどの人だかりをつくれたのです。
犀川さんの背中から、「いくら組織に誇りがあっても、伝え切らなくてはスタートにさえ立てない。ここまで熱を持って学生に接しなければいけないんだ」と痛感しました。 -
新卒採用を経て、新たなる組織フェーズへ
新しい風が吹き込んだ今、新入社員・受け入れる側の双方に教育が必要です。人数と比例した利益の成長を求めるのは難しいかもしれない。でも、永続的な組織はきっと、教育と成長の
フェーズを繰り返しながら発展していく。実際、数年前の経営計画では想定していなかった壁を感じることもありますが、それだけ組織としてのレベルが高まっているのでしょう。今後も短期的な成長に囚われず、「胸を張って後継者に会社を託せる」ような組織づくりに挑戦したいですね。